アンニュイな
ベールの奥には

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眉にかかる重たい前髪。パーマのリッジが見せる存在感。だけどそれらにも負けないのは、アンニュイさの奥から覗く視線の強さ。気だるいようで、力強い。近よりがたいけど、近づきたい。日常に溶け込むことをあえて拒否した、彼だけの空気がそこにある。

  • BEFORE

    前髪長めのワンレンショート。顔まわりから襟足にかけて膨らみやすいクセあり。

    ◎髪の長さ : ショート

    ◎髪質:ややクセのある軟毛

    ◎髪の太さ : 普通

    ◎髪の状態 : (根元~中間)バージン毛

    ◎履歴 : 1年ほど前にストレートパーマ

  • AFTER

    重めのショートボブにウェーブの
    リッジ感で強さをプラスした、
    ジェンダーレスなスタイル。

PROCESS
  • 1
    プレシャンプー
  • 2
    カット

    全体をショートボブにカット。前髪を目と鼻の間でワイドバングに、サイドを独立させステップカット。

  • 3
    薬剤塗布

    プリズムプラス M:H=1:1をワインディング前に塗布。(毛先3~4cmは、M:H=2: 1)

  • 4
    ワインディング

    えり足はビンバーマ。フロント、サイドはリッジ感を強くだすためショートロッドでカットラインに合わせてワインディング。バックは、ゆるくなだらかにしたいので、ワンカール。つぶれやすいトップ部分は、円錐ロッドで巻く。

  • 5
    自然放置・カールチェック

    ワインディング終了後、自然放置10分。カールチェック

  • 6
    中間水洗
  • 7
    アフターローション塗布

    中間水洗後、2液のアフターローションを塗布。

  • 8
    ロッドアウト
  • 9
    プレーンリンス

    丁寧に水洗し、薬液を洗い流す。

  • 10
    アフターケア
PERM RECIPE

[根元・中間]1s tローション/プリズムプラス M:H=1:1
[毛先]1stローション/プリズムプラス M:H=2: 1(※毛先3~4cm)
[根元・中間・毛先]2ndローション/プリズムプラス アフターローション

PERM POINT
  • ネープはピンパーマ。 首に沿うような仕上がりイメージで左右を三角ベース3つに分け、フォワードに巻きおさめ、ピンで留める。

  • バングは三角ベースを取り、ダウンステムで平巻き。サイドは3段に分け、下からフォワードとリバースを交互に中間まで巻く。

  • 潰れやすいつむじ周りは、放射線状に3ブロックに分け、円錐ロッドを巻く。

CUT POINT
  • バングはダウンステムでカット。重たさを残して、目の幅のワイドバングでカットする。

  • つむじから耳の頂点をつないでブロッキングし、ダウンステムでカット。ステップカットで重さを残す。

  • トップからバングまでスクエアでレイヤーを入れる。トップポイントからバングをつなげて引き出し、角を取る。

HOW TO STYLE
  • 01

    スプレイヤーで髪全体を濡らす。5分乾きのセミウェットくらいが目安。

  • 02

    ダンスデザインチューナー ポッピンフィグとバレエメロウを1:1で混ぜ、髪全体に揉みこむ。一度オールバックにするとつけムラが出にくい。

  • 03

    手を大きくジグザグに動かしながら、オールバックにした髪をおろしていく。前髪・トップ・サイドのバランスを見ながら全体を整える。

STYLIST COMMENT
小林隆太さん

このモデルさんはなんといっても目が魅力的なので、前髪の長さと重さを絶妙に設計して目元が際立つスタイルにしました。ショートボブは女性っぽくなりがちですが、パーマのリッジ感を出すことで強さのある印象に。「あの人、何者だ?」と目を引く雰囲気を出したかったので、エ フォートレスでありながらモードとファッション性も感じられるバランスを意識しました。

RECOMMEND
  • コスメカール
    プリズムプラス H
    化粧品

    潤いのあるなめらかな質感で、くっきりしたリッジのカールを表現するヘアカーリングローション。
    ●対象毛:ダメージレベル3~4

  • ダンスデザインチューナー
    ポッピンフィグ
    バームミルク

    ベタつきがなく、乾いた髪にするっとなじんで柔らかな束感と自然なツヤ感を出すアイテム。軽やかでは弾力のある仕上がりに。

  • クールになりすぎない
    チークの温度感

    アンニュイな雰囲気の中にどことなく柔らかさを感じるのは、髪の影から覗くチークの深みゆえ。フェイスラインと頬骨に沿って、シェイディングするようにチークをのせる。

日常と非日常の
絶妙なバランス

とろみのある柔らかなシャツに花柄のジャガードパンツを合わせ、ラフさとフォーマルを併せ持ったコーディネートに。足元はスニーカーでもカジュアルに決まるが、より落ち着いた雰囲気に仕上げるならローファーがおすすめ。
全てスタイリスト私物

ARTICLE

  • スタイリスト
    小林 隆太さん